ソフトバンク又吉克樹投手(32)が4日、レジェンドを目標にフル回転を誓った。来季の目標を「通算500登板に到達」と設定。残り69試合に迫る大台は、尊敬する元中日の岩瀬仁紀氏(48)が打ち立てた1002試合の半数にあたる。

「岩瀬さんには公私ともにお世話になった。あの人の1000試合登板の半分は目指していきたい。なんとか追いつきたい」

中日時代、野球のいろはをたたき込んでもらった師匠だ。「心を乱すな」と言われ続け、ブレない精神力を教わった。「野球人生の中ですごくいい言葉」。又吉のサインに「心」の文字が入るのも、マウンドに上がると必ず一礼するのも、岩瀬氏に学んだ一貫性の教えから生まれたルーティンだった。

中日からFA移籍した今季は、開幕からセットアッパーを務めたが7月に右足甲を骨折。負傷から2日後、岩瀬氏から電話をもらった。「軸足だから焦ると絶対におかしくなる、と。岩瀬さんも左足を1回骨折されたことがあって、その時に急いで(状態が)上がってこなかった。まずは自分を抑えなさい、と」。再び金言を授かり、治療に専念して来季に備えている。

4月には通算150ホールドを達成した。「(当時はホークスで)7つしかホールドしてないのに、すごく盛大に祝ってくれた。その恩返しという意味でも200ホールドも目指していきたい」。500試合まであと69試合、200ホールドまであと43ホールド。岩瀬氏の鉄腕魂を受け継いだ男が、ダブル達成に挑む。【只松憲】

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