ヤクルトの球団マスコット、つば九郎が23日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、まさかのダウン提示に越年を決めた。会見場に入るなり、ご機嫌ななめだった。スケッチブックを机にたたきつけ、いすを蹴っ飛ばして「ふほんいではありますが ほりゅうしました」と不満をあらわにした。

今季チームはセ・リーグ2連覇を達成。つば九郎も前“鳥”未到の主催試合2000試合出場をクリアし、増額が期待された。ところが球団は、今季年俸5万円にプラスで付いていた「ヤクルト1000飲み放題」のオプション剥奪を提示してきたという。

原因は“村神様”人気にあった。つば九郎グッズの売り上げ自体は昨年を上回ったが、村上に抜かれてしまった。「2いじゃだめですか!! なぜのみほうだいがはずされたのかは~ しらんけど えつねんします」と憤慨。筆談に使った紙をスケッチブックから破り捨てた。

昨年は12月に9年ぶり2度目のFA宣言をし、野球界を超えた100件以上の企業や団体からオファーを受けた末、年明けに残留を表明。前年の年俸2万8000円から倍近い契約を勝ち取っていた。つば九郎の悪態に気おされた報道陣からは質問も出ず、「かえります」と早々と退室した。

カメラに追われながら、つば九郎はエレベーターホールへ。「らいねんは つばくろうのさいふのなかって すごいみつなので めざします」。流行語連発で年始の“昇給”を誓い、扉の向こうに消えていった。【鎌田良美】

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