ロッテ佐々木朗希投手(21)が24日、クリスマスイブにZOZOマリンで来季の契約更改交渉を行い、5000万円増となる年俸8000万円でサインした。

「年俸はご想像にお任せしますけれど、いい評価をしていただいた。来シーズンは貯金をたくさん作れるように、試合数は(今季20試合登板から)5試合くらい多く投げたいですし、良い内容を残せるように頑張りたい。まだまだ出来るなと思うので、現状に満足せず高みを目指したい。チームとしてリーグ優勝出来るように、自分の出来ることを精いっぱいやって力になれたらなと思います」とスーツ姿で思いを明かした。

プロ3年目の今季は、4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)でNPB27年ぶりの完全試合を達成した。同試合では13者連続奪三振の世界新記録もマーク。18歳松川とのバッテリーでの偉業は、ギネス記録としても認定された。続く4月17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でも先発し、8回まで完全投球を続けて降板するという無双ぶり。右手指の血マメによる戦線離脱やシーズン終盤の疲労蓄積もあったものの、20試合に先発し9勝4敗、防御率2・02。奪三振率は12・04をマーク。岩手・大船渡高時代に計測した163キロを1キロ上回る、自己最速164キロも投げた。

今季を振り返り「春先は良いスタートがきれたのですが、中盤に離脱だったり、後半も成績が落ちてしまって、結果的には悔しい1年だったと思います」と反省した。一方、疲労がたまってきた後半戦の9月2日オリックス戦(ZOZOマリン)で、敗れはしたものの完投出来たことを収穫に挙げ、「充実感は去年よりもいいものがあると思います」と完全試合を含めて来季へのプラス材料も得ていた。

侍ジャパン選出が期待されている来年3月のWBCについてにも言及した。「任されたところで全力で投げるだけなので、そのための準備をしたい」。エンゼルス大谷翔平、パドレスのダルビッシュ有らとの共闘の可能性もあるが「現役のメジャーリーガーとプレーする機会は本当に貴重だと思うので、何か自分のためになるように吸収したいと思います」と心待ちにした。

ロッテの高卒4年目選手の年俸としては、06年西岡剛の5100万円を抜く史上最高額になった。

球界全体での高卒プロ4年目選手の年俸としては、過去には大谷翔平やダルビッシュ有が2億円、田中将大が1億8000万円、松坂大輔が1億4000万円にそれぞれ達している。(金額はいずれも推定)

 

○…佐々木朗は今季、ルーキー松川とは完全試合を含む17試合でバッテリーを組み、シーズン終盤は佐藤都とも3試合組んだ。来季については「来年誰と組むかは分からないので。まずは自分がしっかりしなきゃいけないと思うので自分でしっかり考えて、その上でバッテリーを組む捕手と話せたら」と話すにとどめた。

 

◆高卒4年目投手の年俸 ダルビッシュ(日本ハム)と大谷(日本ハム)の2億円が野手を含む最高額で、8000万円は宮城(オリックス)と並び9位タイ。過去の9人を見ると、全員が1年目にデビューしてプロ初勝利を記録しているのに対し、佐々木朗は1年目の登板がない。野手を含め、1年目に不出場の高卒選手では、佐々木朗の8000万円が最高になる。

【関連記事】ロッテニュース一覧