虎の棚橋になる! 阪神ドラフト6位の三菱自動車岡崎・富田(とみだ)蓮投手(21)が、同郷で新日本プロレスの棚橋弘至(46)ばりの活躍を誓った。26日、母校の岐阜・大垣商で自主トレを公開。同じ岐阜・大垣市出身で、たたき上げから「エース」「ミスター東京ドーム」などの愛称を持つプロレス界のスターにのし上がった故郷の先輩を手本に、ドラフト6位から地元の星を目指す。
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富田がプロレス界のスーパースターばりの活躍を夢見た。棚橋は同じ大垣市出身。自ら「100年に1人の逸材」「エース」「ミスター東京ドーム」などの愛称を定着させ、名実ともに頂点を極めた。左腕は故郷の先輩のサクセスストーリーに、自身をダブらせた。
「岐阜からプロ野球選手が出るのもなかなかない。最初は騒がれると思うんですけど、ここから結果を出さないと終わってしまう。結果を出しつつ、もっと盛り上がってもらえるように頑張りたい」
棚橋は学生プロレス出身のたたき上げで、2000年代に人気が低迷して「暗黒時代」とも称された日本のプロレス界を盛り上げた救世主だ。無名から認知を広げる地道な活動や、華麗な技で観客を魅了し、人気復活に貢献してきた。リング上での「愛してま~す!!」の決めゼリフも有名だ。同郷の先輩のように「阪神といえば富田」と言われたい気持ちは? 「もちろん、あります」と目を輝かせた。
棚橋のフィニッシュホールドは「ハイフライフロー」。コーナーから高く飛び、ボディーアタックでKOする必殺技だ。富田も“落差の大きい変化球”を武器とし、チェンジアップ、フォークなどの落ち球で打者を手玉に取る。「左はチェンジアップが武器だと思うのでそこはもっともっと練習してやっていきたい」。棚橋ばりの必殺技を磨き、セ界の強打者をきりきり舞いにさせる意気込みだ。
現在はプロ仕様の肩をつくるべく、投げ込みに重きを置いている。10月に台湾で行われた第4回U23W杯では最優秀投手とベストナインに輝いたが、体力不足を感じたという。直近では週4、5日でブルペン入りし、1日80球を目安に投球練習を実施。「(週2回では)体力がついてこない。先発か中継ぎかまだわからないけど、中継ぎは連投、先発は9回投げるかもしれないので、毎日入らないといけないなと思って、今入るようにしています」と引き締めた。
棚橋は2度の入門テスト不合格からはい上がり、スターに上りつめた。富田も同郷の大先輩の背中を追い、ドラフト下位指名からのし上がる。【三宅ひとみ】
◆富田蓮(とみだ・れん)2001年(平13)9月6日生まれ、岐阜・大垣市出身。大垣商では2年夏に進出した県決勝が最高成績。三菱自動車岡崎に入社し、U23W杯のスーパーラウンド第2戦のオーストラリア戦に先発して6回1失点で勝利に貢献した10月20日、ドラフト6位で阪神から指名を受けた。5歳上の阪神中野は同社の先輩。50メートル6秒2、遠投100メートル。好きな有名人は霜降り明星。背番号50。174センチ、78キロ。左投げ左打ち。
◆棚橋弘至(たなはし・ひろし)1976年(昭51)11月13日生まれ、岐阜・大垣市出身。大垣西高では野球部に所属。立命大ではプロレス同好会に入った。99年4月に新日本プロレス入門。06年7月にIWGPヘビー級王座初戴冠。同王座8度を誇る最多戴冠記録保持者。他にもG1優勝3回、IWGP・U30無差別級王者など。得意技はハイフライフロー、テキサスクローバーホールド、スリングブレイド。特技はエアギター。181センチ、101キロ。
◆大垣市 岐阜県の濃尾平野北西部に位置。日本列島のほぼ中央に位置し、古くから東西交通の重要拠点として経済、文化の交流点として栄えてきた。人口15万9369人(11月30日現在)。良質で豊富な地下水に恵まれ、古くから「水都」と呼ばれる。松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を終えた「奥の細道むすびの地」があり、街には俳句文化が息づく。石田仁市長(61)。大垣市出身の主なプロ野球選手は元ダイエーの山田勉、元広島の石原慶幸、中日大野奨太ら。



