大先輩の指南で2桁勝利を目指す! 日本ハム吉田輝星投手(22)が19日、三重県内で楽天則本らと行っている自主トレを公開し、オンラインで取材に応じた。“弟子入り”を志願して参加し、則本からフォームについてアドバイスを受けた。先発での起用を熱望している吉田は今季、大先輩から受けた指南で急成長を遂げ、2桁以上の勝ち星をつかみ取る。

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吉田は22年6月、地元秋田で凱旋(がいせん)登板した楽天戦で見た則本の投球フォームが忘れられなかった。「全身を大きく使って1球1球ロスのないフォームを見て、教えてもらいたいと思っていた」。今オフ、直接連絡し、則本らが三重県内で行う自主トレへの参加を申し込んだ。練習中、先発をやりたい意思を伝えると「2桁いったれ」とハッパをかけられたという。吉田は「まずは1勝して、そこから勝つってどういうことか分かってくると思う。それ(2桁勝利)ができたら一番理想かなと思います」と語った。

2桁勝利を達成すべく、股関節をうまく使うフォーム改造の指南を受けた。左足を上げてから一瞬、右の股関節に体重を乗せて間をつくるフォームに改良した。「股関節にはまってから投げたら、一番力が入るパワーポジションの位置まで下がっていけるという話を聞いた。1回股関節にはまってから投げる間が、フォームにも大事だし、バッターからしてもすごく嫌」と解説した。「最大限パワーを発揮できるフォームになってきている。軽く投げても最後まで息の長いボールがいく」と話し、効果はすでに実感している様子だ。

今季は先発での起用を希望している。「先発をやりたいという思いもあって、則本さんの自主トレに参加させてもらったので」と話す。目指すのは優勝に貢献できる先発投手。「先発として1年間、優勝の力になれるように頑張りたい」と意気込む。則本との再戦ではリベンジするつもりだ。「勝てるイメージは沸かないが、いつかはそうやって投げ合った時にいい試合ができればいいなと思う」。2桁勝利常連の則本から教わったフォームを駆使し、先発ローテーションの一角を奪取する。【石井翔太】

 

◆吉田の自主トレ

▽19年 ドラフト1位として鎌ケ谷での新人合同自主トレに参加した。初日に700人のファンと34社83人の報道陣が集まるなどフィーバー。期間中は5度ブルペンに入るなど、精力的にトレーニングした。「すごい充実した1カ月だったなと思います」と自己評価した。

▽20年 鎌ケ谷で自主トレを公開。「すごく伸びている真っすぐなので、ああいうのが投げられれば楽だと思う」と「火の玉ストレート」で知られる阪神・藤川の動画をヒントに最大の武器である真っすぐの強化に着手していることを明かした。

▽21年 キャンプより一足早く沖縄・名護に乗り込み、自主トレを実施。「キャンプ中盤に調子を合わせればいいという立場じゃない」とキャンプ初日からアピールするため、早めに体を仕上げた。

▽22年 前年同様、名護で先乗り自主トレを行った。21年はわずか登板1試合に終わっただけに「去年以上にアピールしないといけない立場」と危機感をあらわにした。炭水化物の摂取を抑える「ケトジェニックダイエット」に取り組んでいることも明かした。

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