金言を胸に開幕1軍へ! 楽天吉野創士外野手(19)が1日、2年目で初めて沖縄・金武町での1軍キャンプを迎えた。オフ期間は巨人坂本とともに自主トレ。右方向へ強い打球を打つことを意識付けられた。球界を代表するスラッガーから打撃を学び、飛躍のきっかけにする。

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フリー打撃で、吉野は流し続けた。「引っ張ったらダメという意識でやっている」。左翼への打球は一切なし。逆方向に鋭く。坂本からは「引っ張りではみんな打てる。右中間にきれいな打球を打てば、嫌なバッターになれるぞ」と言われた。教えをものにしようと、バットを内から出し続けた。

力感ないスイングから力強い打球を飛ばす。高校時代から坂本の打撃フォームに似ていると言われ続けた。映像を見て自身の参考にすることも。内角のさばき方や、昨季苦しんだタイミングの取り方など、「いろいろ聞きたいことがあったので、思い切っていこうかなと」と説明。チームの先輩で元巨人の田中貴に橋渡しをしてもらい、実現した。

憧れの打者を前に、現在位置をさらけだした。「『細身なのに結構飛ばすね』とか『バットの軌道が独特だから直すのもキツいと思うけど、消さない方がいいよ』と言われました」。長所を指摘され、自信になることも多かった。飛躍のヒントは内から出すバットの出し方を身につけること。「『自分で試行錯誤してやってみて、分からなかったらまた聞いてこい』と言ってくれた。いろいろと試してやっています」と胸を張った。

21年ドラフト1位指名を受けた将来の主軸候補。チームに貴重な右の外野手として期待は高い。昨年は1軍デビューはなかったが、体作りに励んできた。入団からこれまでやってきたことを首脳陣に見せて、開幕まで生き残る。「逆方向で徹底的にやっていきたい」と意気込んだ。【湯本勝大】

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