ロッテのドラフト1位ルーキー菊地吏玖投手(22=専大)が1日、ド緊張で迎えたキャンプ初ブルペンを「30点」と自己評価した。「緊張しないと思っていたんですけれど、雰囲気がまったく違くて…」。受けてくれた谷川唯人捕手(21)の後ろで吉井理人監督(57)が見ていたことも気づかないほどだった。

1球目は右打者の外角低めに直球を投げ込んだが、周囲もビックリなアクシデント? は3球目だった。「足を上げた時に、ダメだと思って止めようとしたけれど、いっちゃいました」とバランスを崩し、ボールはマウンドから約5メートルの位置でワンバウンドして左側に大きくそれた。隣で受けていた佐藤都志也捕手(25)がキャッチして危険は回避したが、隣も同時に投球していたら…。菊地は「そのあと2、3球は…」と動揺を隠しきれない様子だった。

「先発ピッチャーは振りかぶるイメージ。ワインドアップは格好いいからやっています」。1球1球、ゆっくりとした投球フォームで「力感がなくても質の高いボールを投げることを意識しています」と少しずつ理想型に近づけていく段階だ。スライダー、ツーシーム、フォークの変化球も試しながらの全45球だった。

背番号28のユニホームも初めて着用した。「ホテルで朝に着た時に、プロ野球選手として本格的に始まるんだなと。一気にいつもと違う緊張感が湧いてきました」。25日に石垣島先乗り組として自主トレを同地で始めてから約1週間、「もずく天がおいしかったです」と環境には慣れてきた。即戦力として期待されている投球は、焦らず、じっくり。【鎌田直秀】

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