西武からFA加入したオリックス森友哉捕手(27)が2日、宮崎キャンプで山本由伸投手(24)のブルペン投球の捕手役に志願した。強力バッテリーが2日目で早くも実現した。

同時に10人が投げられる巨大なブルペン。この日は山本、宇田川、宮城のWBCトリオがそろって投げる注目の1日だった。捕手陣は3人の誰と組むか相談。森は若月らと話し合い「受けさせてほしい」とエースの相手に立候補した。

「ぜひ捕りたいなと。球宴で捕ったことがあるけど(あらためて)すごいなと思いました。(球が)強かったです。めちゃくちゃ良かった」。球宴で4度一緒になっているが、同じユニホームではもちろん初めて。WBC公式球のため、1球ごとに球筋などの確認を求めてくる右腕に、丁寧に応じた。終了後にも会話。濃密な時間を過ごした。

注目されている山本の新フォームにも太鼓判を押した。1日の自主練習でのブルペンに続いて、35球すべて左足を上げないクイック投法だった。「打者はタイミングを取りづらそうだなと感じました。去年までもタイミングを変えたりしてきて、嫌やったんで。まあ、それ以前に1つ1つの球がすごく、いいので。楽しみですね」と公式戦本番のリードをイメージした。

リーグ連覇の原動力になった強力投手陣は今年も健在。森は「できる限り多く、いろいろな投手の球を捕りたい」と急ピッチで全体の把握に努める。V3のカギを握る新司令塔が早くも動きだした。【柏原誠】

○…宮城に頼もしい武器が加わりそうだ。WBC公式球を使ったブルペンでフォークを試投。捕手の若月が「よく落ちている」と評価した。昨年まではほとんど投げていない球種だが「WBC球だからだと思います。(代表の)皆さんがフォークが落ちやすいと言っていたので、投げてみたら普段より落ちる感じがしました。いい投手はみんなフォークを持っている」と好感触だった。

○…宇田川はあわや自信喪失? 山本と並んだブルペンに「隣で由伸が投げていて、その差を間近で感じたので、逆に不安になってきます」と苦笑い。直球の仕上がりにはもう少し時間がかかりそうだ。逆に代名詞のフォークについては「よく落ちる。精度がどんどん上がってきている。でも直球がよくないとフォークは振ってくれないので」と課題を挙げた。

【関連記事】オリックスニュース一覧