ソフトバンク周東佑京内野手(27)が日刊スポーツのインタビューに応じ、3年ぶりリーグ優勝と日本一を目指すチームへの思いや、侍ジャパンの一員として戦う3月WBCへの意気込みを語った。チーム内でレギュラーを争う立場や、世界の舞台で「切り札」として期待される状況に、率直な思いを語った。【聞き手=山本大地】

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-チームではポジションを争う立場。大事な時期の侍ジャパン選出に複雑な思いは

周東 もちろんありますよ。チームでレギュラーになりたいというのは一番に思います。でも、次回あったときに選ばれるのかと言ったらわからない。こういう、一生に1回あるかないかの経験をできるというのは。ましてや今年は大谷さんやダルビッシュさんも来る。そういう方とご一緒できるのは自分にとってプラスになると思いました。

-目先のことよりも、長い目で自分のプラスになる

周東 キャンプにいないからレギュラーになれないというか、試合に出られないということはない。シーズンは長いので。その中で1年間、シーズンが終わる頃に、スタメンで出られていればいいのかなと思います。

-WBCという大会の大きさは

あんまりピンとは来ないです。どの大会でも代表は代表なのかなと。

-19年プレミア12も出場しているが

周東 日本シリーズが一番緊張しました。あんまり自分がどれほどすごいのかというのをわかってないだけかも知れないです、逆に。

-育成からすごい勢いで駆け上がった

周東 結構、周りの人が思っていることと自分が思っていることがすごくギャップがある。日本シリーズに出て、代表に選ばれて、というところばかり見ますけど、ぼくはまだシーズン1年出たことないですし。ここというポジションもない中でやっているので、そのギャップがすごく自分の中ではあります。

-走塁での失敗で印象に残っていることは

周東 走塁の中での失敗は、あんまりないですね。そこを引っ張ってはないですね。しょうがないかなと思っちゃってるところもあるので。

-栗山監督の印象は

周東 本当に選手思いだなというのは感じましたね。強化試合の時もなかなか出るところがなかったんですけど、そういうときにも「すまんな」と言ってくれますし、いろんな選手と話してコミュニケーションを取っているなと思いましたね。

-打撃面での手応えは

周東 手応えはまだあまり感じていないですし、そんなに変えたところはないですけど。キャンプでもいろんな人と話して、もっとこうしていきたいなというところも出てきている。

-昨年末時点で、打撃の方向性が見えていると話していた

周東 方向性はあります。体の動かし方をこうしたいなというイメージはできている。そこをどう、思っていることを技術的に落とし込めるか。そこをもっとやっていかないといけない。

-例年より目標が定まっている

周東 こういう風にしたいなというのは毎年違うけどあった。今年は思っていることに近づけるくらいはできている。毎年やっている中では今年はいいのかなと思います。明確に、具体的にはできていると思います。

-WBCでは背番号「9」

周東 強化試合の前にいろいろ話して、ギーさん(柳田)とかと。「9」でええやん、と言われたので。強化試合の時も9をつけたかったんですけど、今回はチャンスがあるので。9にしちゃおうかなと。尊敬する先輩の柳田さんの背番号なので、はい、好きな番号です。その分を背負ってはないです(笑い)。ああいう選手になりたいなとずっと思っているので。

◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)1996年(平8)2月10日生まれ、群馬県出身。東農大二から東農大北海道オホーツクを経て、17年育成ドラフト2位でソフトバンク入団。19年3月に支配下選手へ昇格。20年に50盗塁で初のタイトルを獲得。180センチ、71キロ。右投げ左打ち。