熱男が巨人でも三塁を陥れた。松田宣浩内野手(39)は5回2死一、二塁のチャンスに燃えた。カウント1-2と追い込まれ、バットを1グリップ分短く持った。「ど根性見せたろうと思って。速い球には負けない」と、DeNA阪口の外角への151キロ直球を左中間へ運び、その打球を見届けた。二塁ベース手前で加速すると、勢いそのまま三塁へスライディング。3点差に突き放す2点適時打に、ベース上で飛び跳ねた。

三塁打といえば、熱男が毎年見せてきたお家芸だった。プロ1年目の06年から昨季まで、ソフトバンクでの17年連続は現役トップを走る。通算67本打ってきた代名詞に「三塁打は自分の持ち味。現役トップなのでそこはもう、足の準備はできています。目で感じているので、二塁を回る前にはもう行くか行かないかは決めている」。三塁到達は11秒7。39歳の一振りに、ベンチは大盛り上がりで出迎えた。

オープン戦初出場にして2打数1安打2打点1四球と、バットで結果を残し守備では三塁を軽快に守った。「出た時はしっかりやるという感じで(結果が)出てよかったと思います」。これでチームは対外試合4戦全勝。熱男が本領発揮していく。【栗田成芳】

◆連続シーズン三塁打 最長は60~79年高木守道(中日)の20年連続で、06年から昨季まで17年連続の松田は歴代5位タイ。今季も打って18年に伸ばすと、前記高木20年、70~88年福本豊(阪急)19年、71~88年若松勉(ヤクルト)75~92年新井宏昌(近鉄)に次ぐ5人目で、歴代3位に並ぶ。

▽巨人原監督(松田の活躍に) 結果が出ると非常に努力家なだけにね。追い込まれてから少々バットを短く持ってね、食らいついていくというのは非常にいい教科書だと思いましたね。

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