左膝の大けがから復活を目指すソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が、オープン戦1号の満塁本塁打を放った。2-0の6回1死満塁からヤクルト金久保の高めの速球を捉え、右翼席へ。昨年3月の故障後、実戦では初の1発となった。三塁のポジションに挑み、レギュラー定着を狙う男が歓声の戻ったペイペイドームで1年ぶりのアーチをかけた。

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懐かしい感触に酔った。栗原は6回1死満塁で、高め直球を右翼スタンドへ運んだ。実戦では昨年の開幕3戦目、3月27日の日本ハム戦以来。思わずにやけた表情になり「結構ドヤってたでしょ。映像で見た感じ、結構なドヤ顔やったんで、あれはやめたい」と照れ笑いした。

鳴り響くトランペットの音が、ファンからの大声援が、栗原にも届いていた。「結構、歓声は聞こえました。こうやってファンの方の前で野球をしたいと1年間思ってやってきたので。それができてうれしいです」。長かったリハビリの日々を思いながら、待ち焦がれたスタンドの熱量に自然と感情が高ぶった。

昨年は開幕3戦で2発と好ダッシュを決めたが、5戦目の守備で左膝の前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがを負った。その時に交錯したのが上林だった。上林もその後にアキレス腱(けん)を断裂し、2人で多くの時間をリハビリで過ごした。「うれしいですね。2人で来年、一緒に頑張ろうということは常に話していただいていた。そういう先輩と打てたことはうれしい」。3回の上林のソロとの「アベック弾」を感慨深そうに振り返った。

前日6日に、阪神との強化試合で2打席連続3ランを侍ジャパン大谷の打撃をテレビ観戦。ただ、残像は消した。「見てないようにしてます。あれを見てしまうといろいろおかしくなってしまうと思うので。見てないと思うようにしています。フィジカルの強さがすごいですし…見てないです」と言い聞かせ、自身の打撃に集中した。

今季は三塁に挑戦し、レギュラー定着を狙う立場だ。オープン戦ではこれで全3試合連続安打、ここまで打率4割4分4厘と好調だ。「1打席1打席、集中して打席に入れている。もっともっと打撃は良くなると思う」。全試合出場した21年に21発を放った実力者が、アピールを続けていく。【山本大地】