楽天阿部寿樹内野手(33)が11日、遠征先の静岡・草薙球場で試合前に東日本大震災への思いを語った。岩手・一関市出身で、地元球団の選手として初めて「3・11」を迎えた。「チームが優勝することが一番元気づけられることだと思う。チームとして優勝できるように、その一員になれるように頑張りたい」と意気込んだ。

11年は明大の4年生で、震災発生時は、同校のグラウンドで試合中。守備についていた。すぐに寮に戻り、家族へ電話するも、なかなか連絡が取れなかった。「不安でした。2、3時間電話しっぱなしでした」と振り返る。家族や親族は無事だったが、地元東北の被害に心を痛めた。

ホンダ在籍時の13年は、楽天の日本一をテレビで見た。「鳥肌が立った。すごいな、と思いながらテレビをみていた。その一員に僕もなれたらいいなと思っていたから、今後やっていきたい」。決意を新たに、開幕へ向かっていく。