開幕戦の第1打席から“村神様”が降臨した。ヤクルト村上宗隆内野手(23)が1回2死二塁で迎えた今季初打席。カウント2-1から広島大瀬良の低めカーブを左膝が地面につきそうなぐらい姿勢を低くしながら見事に捉え、先制2ランをバックスクリーン左にたたき込んだ。

プロ6年目で開幕戦アーチは初。右手人さし指を一塁側ベンチに向け掲げ、ダイヤモンドを回り「打ったのはカーブです。さあ行こうか!」と今季のチームスローガンを交えながら喜びを表現した。

「世界一のプレーヤーになる」。3月28日、ヤクルト本社への優勝報告会でそう宣言した。数年後のメジャー行きを宣言している村上はWBCで、目標だった大谷の実力を肌で感じた。

「具体的な会話というよりかは野球に対する考え方、トレーニングの仕方などいろいろなところで感じることができた。いい刺激になったし、すごく見える世界が(広がった)。世界で活躍するトッププレーヤーと一緒に試合ができたので、すごく良い経験になった」

大谷への意識は特別だった。打撃練習から見とれていた。「いや、もう全部ですね。体の使い方だったりとか、体重の乗せ方だったり、ボールに対してのコンタクトだったり。全てにおいてすごかった」。侍ジャパンで合流するまでも、YouTubeなどで大谷の打撃動画を見てモチベーションを高めていたが、ホンモノは次元が違った。

今季の目標を「キャリアハイ」と定める。昨季、史上最年少3冠王となった56本塁打、134打点、打率3割1分8厘の全てを超えるつもりで入ったシーズンの初戦で、まずは豪快な1発を放った。チームも3人の継投で広島打線をシャットアウト。セ・リーグ3連覇へ、好スタートを切った。

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