今秋のドラフト候補に挙がる亜大の草加勝投手(4年=創志学園)が、今季、2試合目の完封で2勝目を挙げた。

最後の打者を二ゴロに打ち取り、喜びに沸くベンチに戻ると、生田勉監督(57)とガッチリ握手を交わした。「本当に素晴らしい。何も言うことはない」。指揮官は満面の笑みで迎えた。

観察力がさえた。初回、国学院大打線が「真っすぐを張っていた」と見るや、すぐさまキレのいい変化球でカウントを取り、時にはクイックで投げ、タイミングをずらし、的を絞らせず。ツーシームと力強い直球で打たせてとった。111球を投げ5安打無失点。5回には2死から最速を2キロ更新する152キロも記録。「今日はボールの質だけを考えて投げた。自分の投球がしっかりできてよかったです」と、笑顔を見せた。

チームメートもエースを支えた。終盤7、8、9回と走者を背負うと、主将の松浦隆己内野手(4年=神戸国際大付)、小山翔暉捕手(4年=東海大菅生)、浦林祐佑内野手(4年=小林西)ら同級生が「大丈夫だ」と声をかけてくれた。「バックを信じて投げようと思った」と、チームの支えに後押しされ1点を守り切った。

第2戦は来週25日の予定だ。まだ今季勝ち点を挙げていない亜大。「次の試合も、しっかり準備をして投げたいです」。頼れる亜大のエースは、チームを勝利に導く覚悟をあらためて示した。