阪神近本光司外野手(28)が、猛虎打線の導火線になった。2点リードの3回、先頭打者で打席に入ると、巨人山崎伊のカットボールをとらえた。「あの球をイメージしていたわけではない」というが、反応で打った鋭い打球が、右翼席に突き刺さった。大山と並び、チームトップの2号ソロ。これが口火だった。

中野以下が死球をはさみ4連打。4点を追加し、打者一巡でこの回2度目の打席は2死一、三塁の好機で訪れた。巨人2番手左腕代木に一ゴロに打ち取られた…かに見えたが、一塁ベースカバーに入った代木よりも一瞬早くベースを踏み、適時内野安打となった。1イニング2安打2打点と攻撃の主役を担った。5、6打席目は四球を選び、4打数2安打2得点2打点とリードオフマン以上の働きで、チームを大勝に導いた。

これで8試合連続安打、打点は4試合連続だ。打率3割5分1厘、12打点、14得点はチームトップ。2本塁打、27安打も加えチーム5冠の活躍ぶり。得点はリーグでもトップ、打点、出塁率4割6分4厘は同2位だ。

だが、近本は、打点や得点について問われると「全然気にしないです」と淡々と振り返った。意識しているのは、ボール球を振らないことやイメージ通りのスイングができているか、その打球がどんな打球になっているのか、ということ。今季すでに16という四球の多さだが「フォアボール取ろうとかは思っていない」と話す。自分の打撃を突き詰めることで、チームを引っ張る。もっともっと、高みを目指す。【高垣誠】