西武の西川愛也外野手(23)が今季初昇格し、さっそく2番中堅でスタメン出場する。

現在、シーズンをまたいで59打席連続で安打が出ていない。野手としては日本プロ野球のワーストタイ記録。楽天荘司と対戦する初回の第1打席の結果次第で、塗り替えることになる。

連続無安打について、この日の試合前、日刊スポーツの取材に対し西川は「もちろん、僕が一番理解してます」ときっぱり。「気にせず行きたいんですけど(チーム内も)周りが逆に僕にそれを言ってくるので」と笑顔を見せた。

このオフは山川穂高内野手(31)に師事し自主トレ、春季キャンプと練習をともにする時間が多かった。前さばきのスイングを意識。風船トレで腹圧を高めるなど、強い打球への取り組みを進めてきた。

その山川は右ふくらはぎ痛からの1軍合流を目指し、イースタン・リーグ楽天戦(楽天モバイルパーク)に帯同中。右肩付近の痛みがいえた西川も2軍で実戦を重ね、前日29日の2軍戦後、夜のうちに仙台から新幹線で帰京した。

プロ6年目。強い思いを寄せるシーズンの、大事な1日目。ひと足先に1軍の舞台へ送り出してくれた山川の言葉は-。

「めっちゃ頑張っても普通でやっても結果は変わらんから普通にやれ。そっちのほうがいい」

胸に刻んで、今季1打席目に立つ。

「2年間、開幕してないんで。今年は開幕できるように」

白い歯を見せた。20年8月以来閉じる扉を、この明るさでこじ開ける。【金子真仁】