2季ぶり76度目の優勝を目指す東北福祉大が、逆王手をかけた。

前日20日に先勝を許した仙台大に2-1で競り勝った。5番和田康平内野手(4年=埼玉栄)が、リーグ戦1号となる決勝ソロ含む2安打2打点。最速155キロ右腕・堀越啓太投手(2年=花咲徳栄)は、2番手で2回無失点と試合を締めた。勝ち点4で並ぶ両校は、今日22日に優勝決定戦。勝者は全日本大学選手権(6月5日開幕、神宮ほか)に出場する。

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和田が値千金の1発を決めた。1-1の8回2死走者なし。見逃せばボールという初球低めフォークをすくう。「打った瞬間に行ったな」と左翼芝生席へ。開幕節でベンチを外れ「何をやっているんだろう」と悩んだ時期もある。それでも「絶対にチャンスはくる」と信じ続け、4回の同点適時打を含めチームを救った。「とにかく貢献したい気持ちで、結果が出て良かった」と笑みを浮かべた。

堀越は1点リードの8回に登板し、ピンチを乗り越えて無失点に封じた。同回2死二、三塁ではスライダーで空振り三振、9回2死二塁でもスライダーで三邪飛に打ち取り、何度も雄たけびを上げた。「抑えられて良かったのが一番」と胸をなで下ろし、「自分としては90点ぐらいはあげたい」。自己最速タイの155キロも2球マークした。

優勝まであと1勝だ。和田が「チームで助け合い、何が何でも勝つしかない」と言えば、「目指しているところは日本一なので、通過点だが、勝たないといけない」と堀越。ライバルを破り、2季ぶりに歓喜の瞬間を迎える。【山田愛斗】