“鉄壁リレー”復活も、まさかの逃げ切り失敗となった。

阪神湯浅京己投手(23)が3点リードで9回のマウンドに上がったがロッテ打線に猛追を許し、同点に追いつかれた。

直前の攻撃でダメ押しの2点を追加し、押せ押せムードの甲子園。満を持して登板した。だが、先頭の山口が失策で出塁すると、続く佐藤に安打でつながれ、徐々にムードが変わっていった。1死一、二塁から1番岡に三塁線を破る二塁打で2点差。2番藤岡に一、二塁間をしぶとく破る適時打で、同点となった。その後も2死一、二塁と逆転の危機を背負ったが、三ゴロに打ち取った。だが、マウンドを降りた守護神は自らの帽子を地面にたたきつけて、ほえた。

右腕のコンディション不良で2軍調整を続けていた中、5月26日の巨人戦で1軍戦復帰。調整期間中、9回の座を守ってきた岩崎が8回に登板し、3者凡退で無失点に仕留めた。1軍復帰して以降初となる、8回岩崎、9回湯浅の「勝利の方程式」だったが、無失点で切り抜けることはできなかった。

今季は11試合に登板し、ここまで7セーブ3ホールドの成績を残していた。依然として無失点投球を続けていた中、今季初の失点。昨季から合わせると、22年7月1日中日戦以来、39試合ぶりとなる失点となった。

降板後、にじませた悔しさが、次の快投につながるはずだ。【波部俊之介】