天理大(阪神)がタイブレークで力尽き、6年ぶり8強入りに手が届かなかった。

今大会20イニング目での初失点は、延長11回裏。7回途中から好投を続けていた本間悠貴投手(4年=大冠)が無死満塁から右前へのサヨナラ打を浴びた。本間はぼうぜんと立ち尽くし、静かに整列に加わった。

藤原忠理監督(57)は「よく去年から成長してくれました」と、開口一番、選手の粘り強さをねぎらった。相手投手にわずか3安打と抑えられたが、四球も含めチャンスで1本が出ず。「守りは守れたんですけど少ないチャンスをものにすることが出来なかった」と悔やんだ。

今大会は、初戦で真城翔大投手(4年=高知商)がノーヒットノーランを達成したが、この試合は登板せず。藤原監督は「勝ち越したり、同点になれば、と用意はさせていた。ただいい形でいっていたのでそのまま行きました」と、明かした。

投手力、そして粘り強く守り抜く力は証明した。次の課題は打力。「相手の打力の方が上だった。秋に向け、打力の強化。ヒットを打つというより粘り強さ。難しいコースでも食らいついていく。その辺を修正していきたい」。全国の舞台で得た課題を収穫に、秋へ向かう。