白鴎大(関甲新学生)が、鹿屋体大(九州地区南部)に4-3で競り勝ち、初の4強入りを決めた。花巻東(岩手)のプロ注目スラッガー、佐々木麟太郎内野手(3年)のいとこにあたる4番の佐々木駿介内野手(4年=黒沢尻工)が初打点を挙げた。明大(東京6大学)は、優勝した19年以来4大会ぶりの4強入り。青学大(東都)は、7回コールドで中部学院大(東海地区)に勝利。05年以来の優勝を目指す。富士大(北東北)は準優勝した09年以来14年ぶりに4強進出した。

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初打点はチームにとって貴重な1点となった。

1点リードの6回1死一、三塁。佐々木駿介内野手(4年)が2球目のスライダーを振り切ると、打球は一塁方向へ転がった。全力疾走でベースを駆け抜けると、セーフになった。一塁への内野安打。今大会5打席目での初安打初打点に「やっと1本出て、ほっとしました」と振り返った。

父崇さんは、花巻東・佐々木洋監督(47)の兄で、その息子の麟太郎はいとこにあたる。家は隣で、徒歩30秒。幼少の頃はよくゲームをして遊んだ。「暇さえあれば、よくうちに遊びに来ていた。兄弟みたいな存在です」。高校球界注目の“弟”の活躍はSNSでチェックし「すごいのひと言です」と脱帽する。

神宮は2年前、明治神宮大会で花巻東の試合を三塁側アルプス上段から見守って以来。今度は自分がプレーする立場になった。黒沢尻工では甲子園出場経験はなく、これが初めての大舞台。「観客席もあって迫力があった。その割には意外とピッチャーが見やすい。ひと言で言うなら、めちゃめちゃでかく感じた」と評したが、結果を出した。

次戦は明大。「伝統的な強いチームなので、自分たちは挑戦者。強いからといって引くことなく、自分たちの野球を積極的にプレーしていけたら」。頼れる4番が、チームを決勝へと導く。【星夏穂】

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