先発した青学大(東都)の下村海翔(4年=九州国際大付)が粘投を見せ、富士大(北東北)を下し、05年大会以来の決勝進出を決めた。

「負けたら終わりという試合で投げている以上、自分の調子とかではなくて、ゼロで抑える」とマウンドに上がったが、初回から得点圏に走者を背負う苦しい展開だった。「力任せになっていた」と直球を狙われ同点適時打を許した。3点リードの3回にも、再び直球を痛打され左越えに被弾した。

4回以降は「テンポを速くしたり投げ方を工夫したり、リズムを悪いなりに作ることを意識した」と修正。「ピンチが多い中でも、ビッグイニングを作らせなかったことが良かった」と自身の投球を振り返った。登板した6回で8本の安打を浴びるも、2失点と踏ん張った。

「ずっと日本一を狙ってやってきた。何年ぶりかは意識していない」と11日に行われる明大との決勝へ意気込む。青学大は18年ぶり5度目の優勝を目指す。

○…青学大OBの井口資仁ロッテ前監督が、スタンドから後輩たちに声援を送った。「みんなしっかり振れてますよ。みんな体もでかくなってますし、スピードも速くなってますし。大学のレベルもどんどん上がってきていると思いますしね」と目を細めた。決勝進出は17年ぶり。「何とか最後、明治も強いけど、みんな全力で悔いなく頑張ってほしいと思います」とエールを送った。

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