日本ハムが「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA3連戦(横浜)の初戦を落とした。新庄剛志監督(51)は守備に就く前の1回から加藤豪と郡の守備位置を入れ替え。場内もざわめく“勘ピューター”を働かせたが、勝負を引き寄せるポイントにはならず。昨季はノーヒットノーランを食らった今永相手に9安打で2点をもぎ取ったが、序盤の失点をはね返せず、チームは連敗となった。

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1回裏の守備に就く前に、新庄監督は三塁側ベンチを飛びだした。白井球審に告げたのは、二塁の加藤豪と一塁の郡の守備位置を入れ替えることだった。まだ、この日は守っていない段階での采配に、満員御礼のファンからもどよめきが起きた。試合後、その真意を指揮官は「郡君の方が足が動くし、シートノック見た時にちょっと入れ替えようって思って」と説明した。

試合前に行われたシートノックでは、スタメンで発表されていた通りに加藤豪は二塁、郡は一塁を守っていた。その様子を見守っていた新庄監督の“勘ピューター”が働き、2人の守備位置をスイッチすることを決断。シートノックが終わると、ノッカーを務めていた飯山内野守備走塁コーチに「変えて」と言った。

勝つための最善策をギリギリまで考えた末の采配だったが、欲しかった結果にはつながらなかった。

2回無死満塁のチャンスを逃した直後の守備。先発上原が2死無走者から3連打で満塁のピンチを背負い、関根に一、二塁間をゴロで破られて先制点を許した。試合の主導権を奪われ、2点差まで追いすがっても試合をひっくり返すことはできなかった。

新庄監督も完敗を宣言した。「いい点の取り方しますわ、向こうは」と今永も含めたDeNA攻撃陣に感服。一方で、「ああいう走塁ミスが流れが持ってこられない1つ。直していかないと」と5回に二塁走者のマルティネスがけん制死となった場面を反省した。

14日はサイ・ヤング賞右腕のバウアーと対戦する。今度は勝利に導く“新庄スペシャル”を成功させたい新庄監督は「いろいろ作戦はあるんで」とニヤリ。不敵な笑みを浮かべて球場を後にした。【木下大輔】

○…先発上原が4回69球で4失点を喫し、今季3敗目を喫した。投手陣の課題となっている四球はなかったが、9安打と打ち込まれた。球団を通じ「ストライク先行のピッチングができましたが、打たれ過ぎです」とコメント。「まだまだ力が足りません」と敗戦で得た反省を成長に変えて、次の登板に向けて切り替える。

○…左肩甲下筋の肉離れで2軍調整していた石井が1軍合流初日に途中出場した。2打席に立って無安打に終わったが、7回に代打で立った打席では、DeNA今永の直球を捉え、右翼への大飛球に。新庄監督からは試合前に「インパクトが弱いから強いスイングで」とアドバイスをもらっていた。助言通りの打撃に「自分のスイングができたかなと思います」と手応えを語った。