タカに来てアーチストに化けた!? ソフトバンク近藤健介外野手(29)が2戦連発の10号ソロを放った。2-1の3回2死で、侍ジャパン仲間でもあるヤクルト先発高橋の直球を左中間席へ。自己最多の11本を打った21年以来2年ぶりの2桁本塁打で、チーム最多アーチに浮上だ。「自分のスイングをすることだけを考えました」。直近6試合で5発と量産態勢に入った。

近藤は通算打率3割5厘、出塁率は4割1分1厘と好成績を残す球界屈指のアベレージヒッター。絶好のつなぎ役として昨オフFAで加入したが、長距離ヒッターに大変身している。藤本監督も「やっぱりスイングが強くなっている。そのへんは意識してると思うよ」と目を細めている。

オフの自主トレでは長打率5割を目標に定めた。パワーフォルムに生まれ変わった近藤は「キャリアハイまであと1本。1本1本がチームの勝ちにつながる1本にもなるので頑張っていきます」と引き締める。

2点リードの4回1死二、三塁。高橋が放った左前へ落ちそうな飛球に、迷わずに突っ込んだ。ダイビング捕球で先発東浜を救うビッグプレーだった。藤本博史監督(59)は「素晴らしいよね。勝ちに貢献してくれた」と最敬礼だった。

その後、古傷でもある腰に違和感を覚え、6回の守備から途中交代した。指揮官は「ちょっと腰がね。抜けそうになったということで、無理はさせられないので」と説明。大事を取った形で交代し、病院は行かずに治療に専念し、15日の出場に備えた。

チームは2カードぶりの勝ち越しを決めた。交流戦では首位DeNA、巨人に1ゲーム差の3位に順位を上げ、逆転で12球団最多9度目のVも射程圏内に入る。リーグ戦も首位ロッテに1ゲーム差の2位に再浮上。“ダブルトップ”が見えてきた。【佐藤究】

【動画】ソフトバンク近藤健介の2試合連続逆方向弾 直近6試合で4本目

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