阪神森下翔太外野手(22)が2戦連続打点&マルチ安打で1番定着をアピールした。

4年ぶり開催となった倉敷で2安打1打点と躍動。「前のヤクルト戦も、積極的にいっていい結果が出た。今回もストライクボールはどんどん振りにいこうと思って打席に入りました」。

初回、先発青柳が3人で締めた直後の攻撃。カウント2ボールから左腕笠原の139キロ直球を強振した。打球は三塁線を鋭く抜く二塁打。岡山の虎党の歓声を浴びながら、悠々と二塁に到達した。

近本が4日から死球による「右肋骨(ろっこつ)骨折」で離脱。左腕が先発の直近3試合で「1番中堅」を務め、9日ヤクルト戦ではプロ初本塁打も放った。3点リードの5回2死二塁では上茶谷から右前に運ぶ適時打も放った。右投手からも結果を残し、岡田監督も「まあね、右の時にね。近本がいない間ね、1番でもいいかなという気にはなりますね」と、今後も1番起用することを示唆した。

試合前には中大の2学年先輩にあたる牧と談笑。プロ1号を放った9日には牧も延長12回の決勝弾を放っており、この日も3安打猛打賞。「改めていいバッターだと思ったので、盗めるところは盗んでいきたい」と吸収する。

倉敷の虎党へ見せたドラフト1位ルーキーの実力。「普段甲子園まで足を運べない人もいる。タイガースとして、いい結果が出て良かった」。新たな「1番中堅」が、打線を引っ張る。【波部俊之介】