ヤクルト村上宗隆内野手(23)が、1点リードの8回に勝負を決めた。九州学院の2学年先輩・DeNA伊勢の直球を捉えた。「上がりすぎたかな」と走りながら見つめた打球は滞空時間7秒。神宮の夜空に描いた圧倒的な放物線は、右翼最前列に着弾した。「入ってくれて、よかったです」と、2戦連発となる月間7本目の19号ソロ。1点差に迫られた終盤での大きな1発に、高津監督も「一振りで流れをガラッと変えてしまう打撃は非常に大きかった」と、たたえた。

山田、サンタナら主力を欠く打線を力強く引っ張っている。4回にオスナが17打席ぶりの安打を放つと、ベンチで笑顔の「村神様」が両手を上げて祝福。気持ちが乗ったオスナは8回の村上弾の直後に適時二塁打で続いた。「チーム一丸となって勝ちを目指して頑張ってます」と胸を張った村上が、その中心にいる。

7月は21試合出場で打率3割1分2厘、7本塁打、17打点。本塁打と打点は月間リーグトップで、キングの巨人岡本和(22本)に3差に迫った。「まだまだ、これからです。しっかり終わった時に良い成績を残せるように頑張りたい」。後半戦初のカード勝ち越しに導いた「村神様」が、真夏の大反攻へさらに覚醒する。【木下大輔】

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