鬼の猛抗議一夜明け、鬼のタクトで優勝マジックを27に減らした。阪神岡田彰布監督(65)が12打席無安打だった森下を外し、3番に好調の小野寺を据える信賞必罰起用。1点を追う6回、小野寺が同点適時打&ヘッドスライディングの逆転生還で応えた。指揮官は前日18日の9回、熊谷の二盗憤死に納得いかず、約5分に及ぶ猛抗議。この日は売り出し中のドラフト1位を外して勝利への執念を体現し、連敗を2で止めた。

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鬼抗議翌日はベンチで何度も白い歯がこぼれた。岡田監督の鬼タクトがズバリ的中。「まあ1つ勝っとけば明日また普通にできるやんか」。痛快過ぎる逆転勝ちに喜びを隠せなかった。

1点を追う6回だ。3番に抜てきした小野寺が応えた。先頭近本が四球、2番中野の犠打で1死二塁。DeNAは3番手で上茶谷を投入したが、小野寺が2ストライクから外角高め直球に食らいつき、右翼フェンス直撃の同点適時三塁打を決めた。続く大山の犠飛で小野寺がヘッドスライディングで逆転の生還。阪神ベンチが沸きに沸き返った。

森下は32試合連続でスタメン起用し、22試合連続で中軸も任せてきた。だが12打席連続無安打の結果でスパッと外した。岡田監督は「調子悪かったからな。ちょっと崩れている。左やし今の小野寺なら打てそうやし」と説明。さらに続けた。「オレだけやったけどな、小幡でいく言うたのは」。コーチ陣が木浪を推す中、2試合続けて起用した小幡は猛打賞で8回には5点目となる適時打も放った。

前日18日は9回の熊谷の二盗憤死を巡り、「走塁妨害では」と制限時間5分に迫る猛抗議を見せた。「しゃべることないわ」と会見に応じず、この日の球場入り時も「知らんがな」と一言。試合開始直前のメンバー交換の際にも、表情はいたずらっぽく笑っていたが審判団と珍しく握手をかわさなかった。スタンドからも接触相手の京田や審判にブーイングが起きるなど、騒然とした空気は続いた。それでも試合後に指揮官は「球団から連盟に連絡して、あとは任せてあるから。何かの回答はあるやろ。今日のゲームは普通にやるだけやんか。連敗しとったからなあ」と、切り替えて臨んでいたことを明かした。

大山のソロで4点差がついた9回はセーブ機会でなくとも岩崎を投入。「もう準備しているから」と勝利への執念を体現。守護神が21試合連続無失点で締め、連敗を2で止めた。優勝マジックは1つ減って27。8月は13勝4敗で、残り8戦を残し2カ月連続での月間勝ち越しも決めた。鬼の岡田はブレない。【石橋隆雄】

■阪神、意見書を提出

阪神嶌村聡球団本部長(55)は19日、前日18日のDeNA18回戦(横浜)での判定を不服とし、日本野球機構(NPB)に意見書を提出したことを明かした。阪神は1-2の9回1死一塁で一塁走者の熊谷が二盗を試み、1度はセーフの判定もリクエストによるリプレー検証でアウトに覆った。映像ではベースカバーに入った遊撃手京田の足が二塁をふさぐ走塁妨害のようにも見えたが、審判団は「故意ではなく走塁妨害には当たらない」と判断。岡田監督は5分近く猛抗議した。嶌村本部長は詳細は明かさなかったが「意見書を出すということは、昨日の判定に関して違う意見を持っている」と説明した。