本塁打王の初タイトルを狙う日本ハム万波中正外野手(23)が、3試合ぶりの1発でリーグトップタイに立った。本塁打数を25本に伸ばし、楽天浅村、ロッテ・ポランコに並んだ。

「1番右翼」でスタメン出場。0-0の1回、2ボールからロッテ先発美馬の3球目に反応した。外のカットボールを鋭くはじくと、打球は強烈なライナーで、右翼ブルペンに吸い込まれた。「最高です!」。サヨナラ弾とダブルでかました9月16日ソフトバンク戦以来、自身2本目の先頭打者弾。24号を放った直後に「並ばないことには抜かすこともないんで、もうとにかく1打席でも早く追いつきたい」と意気込んでいた待望の1本を放ち、ライバル2人に、プレッシャーをかけた。

18日の23号はソフトバンク板東の高め直球を右中間へ。23日の24号は、楽天岸の内角直球を左中間へ、そして今回は外の変化球を逆方向にかっ飛ばした。直球も変化球も、内外角も関係なし。柔軟に対応し、持ち前のパワーで、しっかり飛距離を稼いだ。新庄監督は「あれができれば、87本ぐらい打てるんじゃないか。バリー・ボンズ抜いちゃうよ」と驚いた。

残り試合は、ポランコのロッテが10、浅村の楽天が9、万波は6試合。指揮官は「彼なら今後も本塁打王争いを続けると思うけど、初の1軍レギュラーとなった年のタイトルは今年だけ。何とか取らせてあげたい」。可能性ある限り、あきらめない。【永野高輔】

 

【関連記事】日本ハムニュース一覧