ロッテ本拠地のアナウンス担当を33年間務め、今季限りで卒業する谷保恵美さん(57)が13日、“卒業延期”を実現してくれた選手らに感謝し、CSでも勝利を願った。

開幕を前に「私はいつも通りなんですけれど」と、2100試合“出場”を果たしてきたこれまで同様を貫く構えだ。「いつも通り元気にファンの皆さんと一緒にファイナルステージ進出を後押しできればと思ってるので。最後まで頑張ります。きっとファンの皆さんがいつも以上の力が出るように声をくださると思うので、勝ち上がって大阪に乗り込んでほしいですね。負けずにアナウンスしたいと思います」と気持ちは高まっている。

2位でのCS進出を決めた10日の楽天戦(楽天モバイルパーク)は、ZOZOマリンの球団事務所で職員らとテレビ観戦。「スタッフ一同、ファンの皆さんも(勝利を)待っていたと思うので、『やった~~~~~』って感じですね。だんだんもう仕事どころじゃなくなって、職員みんなでテレビにかじりついて見ていました。いつもより歓声が上がって、すごく盛り上がりました」。3日前の興奮はまだ冷めやらぬ様子だ。

アナウンス継続のリレーをつないだ守護神の益田直也投手(33)からは「しっかり体調整えて」とメッセージも届いたが、「いつも通り、ちゃんとクルッと(喉に)タオルを巻いて、試合があると思ってたので、いつも体調を整えてます。益田さん、ありがとうございます」とバトンをしっかり受け取った。

14日の第1戦は佐々木朗希投手(21)の先発登板も決まった。発熱による体調不良でレギュラーシーズンでの復帰は間に合わなかったが、CSでのマウンドに「それはうれしいですね。もうアナウンスする機会がね、スタメンでチャンスがまたあるっていうのはうれしいですし」と胸躍らせた。「存在自体が大きいので、そのイメージを想像しながら『ロ~キ~~~』でいきたいと思っています。楽しみですね」。少しだけ語尾を伸ばし気味でのアナウンス構想も明かし、笑った。【鎌田直秀】

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