青学大・下村海翔投手(4年=九州国際大付)は、阪神が単独1位指名し交渉権を獲得した。

小柄ながら、体全体を無駄無く使い、抜群の制球力と最速155キロの速球、キレのあるスライダーを武器とする。

1年秋(当時は東都2部)からベンチ入りし、150キロを記録。1部昇格に貢献した。しかし20年12月10日に右肘のクリーニング手術と軟骨再生手術を受け、約1年のリハビリ。この間も、あきらめずに1人で黙々と走り込みなどで追い込み練習に励んだ。

ケガから復帰した3年春からは、成長を続けた。4年春は常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)とともにチームを支え、5試合に登板し3勝を挙げ17年ぶりのリーグ優勝。大学選手権優勝に、大学日本代表では日米大学野球選手権大会2大会連続20回目の優勝を経験。今秋は、7試合に登板し2勝で春秋連覇に貢献した。

常広とともに歩んだ4年間だった。いつも注目される常広の隣で、自分には何が足りないのか。常に自分と向き合い、成長を遂げてきた。常広を意識をしながらも、ただひとつ見失わなかったのは自信。自分らしくー。制球力を磨き、成長を続けた。大学野球で得た大きな自信を胸に、夢のプロ野球へ突き進む。

兵庫県西宮市出身、174センチ、73キロ、右投げ右打ち。

▽九州国際大付・楠城徹前監督(下村について) 今年帰ってきてジャンプ系のトレーニングをやってきたと言っていた。いろんな取り組みが大きく成長させたと思う。持っているものは素晴らしいもの。(1位で)ストレートに評価してくれた球団があったのは本当にうれしい。(早大の)後輩の監督のところに指名していただいたんで、心強いなと思う。心配と期待で半々ですね。即戦力の評価を得て迎えてもらえているので、楽しみに応援したい。