日本シリーズ初戦の先発が濃厚な阪神村上頌樹投手(25)が26日、本拠地甲子園でブルペン入りし戦闘態勢を整えた。2日後に迫ったオリックスとの決戦へ向け、約40球投げ込んだ。「変化球、真っすぐの確認です」。先発陣は休養日も、第2戦先発が有力な西勇と2人、調整を進めた。

相手先発は山本由伸が有力。6月の交流戦で投げ合い敗れた強敵だ。「やるからには勝つつもりでいる。引くつもりはない。大一番で勝ちたい」ときっぱり。前回対戦から約4カ月がたち「1年間やってきたことで自信はついている」。初の2桁勝利を達成しリーグトップ防御率1・75でフィニッシュ。進化した男がリベンジに燃えている。

この日のドラフト会議では東洋大の3学年後輩、最速158キロ左腕の細野が日本ハムから1位で指名を受けた。大学4年時に新入生だったサウスポーのことは「投げてる球はすごかった」と記憶している。「細野の球怖いんで、打席には立ちたくない」と苦笑い。「負けたくない気持ちは強いです」と早くも刺激をもらう。20年ドラフト5位で阪神に指名されてから3年。今季大ブレークの右腕が大舞台に向かう。【中野椋】