朗希世代の一番星になる! 阪神ドラフト1位の青学大・下村海翔(かいと)投手(21)が27日、神奈川・相模原市内の同大学で指名あいさつを受けた。高卒入団したロッテ佐々木朗、オリックス宮城、阪神西純、ヤクルト奥川ら好投手ぞろいの同年代。4年遅れてのプロ入りになるが、大学時代に培った「強い気持ち」を武器に、「最終的には勝てるように頑張りたい」と世代NO・1を目指す。

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運命のドラフトから一夜明け、下村は「1位」の実感を強めていた。地元は本拠地甲子園のある兵庫・西宮市。友人らからは、返信しきれないほどの大量のメッセージが届いたという。「一気にガッとは来てないんですけど、少しずつ(実感が)沸いてきています」。畑山統括スカウトらとガッチリ握手。球団からは、岡田監督の座右の銘「道一筋」とサインが書かれたドラフト会議の入場パスを贈られ、頬を紅潮させた。

阪神では西純や及川、富田と同学年。球界を見渡すしても、ロッテ佐々木朗やオリックス宮城ら好投手がそろう世代だ。在学中から、一足早くプロで活躍する同い年の投手らに刺激も受けてきた。「(大学では)すごいなとシンプルに思っていたんですけど、次は同じ舞台に立つので。置いていかれないように、最終的には勝てるように頑張りたい」。大学4年間で培った経験を存分に生かし、目指すは世代の一番星だ。

畑山統括スカウトからは「勝負根性」を評価され、負けず嫌いな性格を自認する。青学大では1年の12月に右肘の手術を経験。約1年間のリハビリを乗り越え、主戦格投手にのし上がった。今年7月の日米大学野球選手権ではMVPも獲得。ケガを乗り越えた「強い気持ち」を武器に、スターダムにのしあがる意気込みだ。

「こだわった希望はない」としながらも、プロでは高校、大学と同じく先発としての活躍を目指す。「新人王を狙えるように。あまり先のことを言うのは得意じゃないので、まずは1軍定着を目指したい」。目標に挙げる村上をはじめ、強力なメンバーがそろう阪神投手陣。先発ローテ争いの群雄割拠に分け入り、勝ち抜く覚悟だ。「お手本になる選手がたくさん。右でも左でも関係なく素晴らしい投手の方たちがいる。そこになんとか割って入れるように頑張りたい」。28日開幕の日本シリーズは青学大の先輩杉本がいるオリックス。「阪神を応援します」とチーム愛を示した。リーグVチームにたくましい右腕が加わる。【波部俊之介】

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