中日は1日、地元名古屋での秋季キャンプをスタートした。野手と一部投手がバンテリンドーム、居残り投手、リハビリ組がナゴヤ球場に分かれた。

バンテリンドームでの秋季キャンプは97年の開場以来初。午前中は早出練習とウオーミングアップ後、重盗など走塁、侍ジャパンに選出された中継ぎの清水らが登板してケース打撃、シート打撃を行うなど実戦形式に重点を置いた。午後は打撃練習、個別練習に取り組み、日没の心配がない本拠地で午後6時まで汗を流した。

中日は今季56勝82敗5分けで、球団史上初めて2年連続最下位に甘んじた。主催試合で30勝39敗3分けと負け越した。就任2年目の立浪監督は「当然、ホームに強くならないといけないし、ビジターでの負けも少なくしていかないと、上位は狙えない。点が取れないのはあるが、投手を含めたディフェンスはこれから来年の春に向けてしっかり固めていきたい」と訴えた。

ベテラン勢は不参加ながら、清水らがマウンドに上がり、岡林、細川らが打席に立ち、走塁でも汗を流した。1死一塁や一、三塁など得点圏に走者を置いたケース打撃など、1点を奪う意識付けに時間を割いた。

野手メンバーには1軍未出場や定着できなかった田中、浜、村松、福永、龍空ら若手が顔をそろえる。10日まで1日の休日を挟んで雨のないバンテリンドームで練習を続ける。「朝から、選手にとっては非常にハードになっていると思う。自分のために自分の技術を向上させれば、チームの力になる。1軍で一緒にやったことのない選手もいる。少しでもアピールしてほしい。それが来年の春に1軍からスタートすることにも繋がる」。指揮官の言葉は巻き返しにかける熱量にあふれた。【伊東大介】