自分の魅力をアピールする。中日ドラフト3位の仙台大・辻本倫太郎内野手(22)が2日、宮城・柴田町内の同大学で指名あいさつを受けた。松永幸男スカウト部長ら関係者3人が訪れ、走攻守3拍子がそろった遊撃手は、1年目から即戦力として活躍が期待される。トレードマークである「笑顔」を忘れず、プロでの決意を新たにした。

運命のドラフト会議からちょうど1週間。同部長らから指名あいさつを受けた辻本は「今日のあいさつを受けて実感が湧いた。1年目からフル稼働で1年間試合に出続けたい」。知り合いから届いた祝福のメッセージは300件を超え、中日ファンからもSNSを通じてメッセージをもらい、「今までにないようなことなので、これがプロかと思った。愛される選手になりたい」と笑みを浮かべた。

熾烈(しれつ)なレギュラー争いに食い込む。中日は昨年のドラフトで村松、田中ら内野手を指名。今年は三菱重工East・津田啓史内野手(20)を2位で指名した。同部長は辻本に「ショートで勝負してもらいたい」と期待。小3から野球を始め、小4から遊撃手を務める辻本にも、簡単にポジションを譲れない思いがある。「ショートで勝負したい。結果を出して1年目から戦力になれるように頑張りたい」。

中日から指名され、先輩から貴重な助言を受けた。10月下旬、ドラフト1位亜大・草加勝投手(21)のつながりで、1学年先輩の田中と食事をする機会があったという。チームのことや今後の生活について、さまざまなアドバイスをもらった上で、「とにかく今の時期を頑張って、ちゃんと練習して来た方がいい」と伝えられた。現在は主にウエートトレーニングや走り込みを行い、ケガをしない体を目指して取り組んでいる。

ドラフト指名後の会見では、色紙に「笑顔」と記した辻本。担当した八木智哉スカウトは「それは彼の色。技術以外にも笑顔はリラックス効果があると思うので、自分のスタイルをプロに行っても出していただければファンの方もうれしいと思いますし、チームの方もプラスになると思います」と期待を寄せた。2年連続で最下位に沈んだチームに、プレーと笑顔で新風を吹かせる。

 

▽松永スカウト部長(1年目の期待)「一番、僕が気に入ったのはガッツがあるところ。全力疾走を怠らないとか。プロに入ってもそのスタイルを変えずに持っているものを今のままやってくれればいいと思います。ただケガとかが一番怖いので、しっかりこの期間体を作って、スタートラインに万全な形で入ってくれれば、いいものは出してくれると思います」

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