自慢の脚力から“下克上”を果たす!

阪神育成2位指名の白鴎大・福島圭音(けいん)外野手(22)が8日、栃木・小山市内の同大学で指名あいさつを受けた。

50メートル5秒8の脚力を持つ韋駄天(いだてん)は「小さい頃から憧れのチームでうれしい気持ち。わくわくが強いです」と笑顔で気持ちを明かした。

一番のアピールポイントは脚力。今春のリーグ戦では、9試合で20盗塁をマーク。関甲新学生リーグの最多記録である17盗塁を上回り、連盟新記録を更新した。「1球目からスタートを切る勇気と洞察力。守備もそうですし、足でかき回せたら」と快足を飛ばす準備はできている。同大学の藤田慎二監督(45)は「打つ方でも5割以上で首位打者。守備もフェンスにぶつかりながら好捕したり走攻守でチームを救ってくれた」と語り、全幅の信頼を寄せてきた。

白鴎大から16人目のプロ野球選手となる。卒業生である16年阪神ドラフト1位の大山悠輔内野手(28)とは、来季からチームメートとなる。大山には指名を受けた後、電話であいさつをした。「“おめでとう”と言われました。入寮してまたお会いしたら、(直接)あいさつにいきます」と偉大な先輩との対面に胸を弾ませる。

指名あいさつには宮脇則昭編成ディレクター(54)、畑山俊二統括スカウト(59)、平塚克洋担当スカウト(57)が訪れた。畑山スカウトは「走攻守そろっていますし、特に脚力は評価させていただいています。ハングリーさがあると聞いているので、それを発揮して支配下を勝ち取ってもらいたい」と、来季から加わる若虎へ期待を込めた。

聖望学園時代にはプロ志望届を提出も指名漏れ。そこからつかんだ夢の扉だが、背番号3桁からのスタートとなる。福島は「下克上というか、上を見ていけることが頑張れる要素になってくる。1日でも早く支配下になれるように頑張りたい」と存在感を示していく。【佐瀬百合子】

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