巨人は18日、国内FA権を行使したオリックス山崎福也投手(31)と入団交渉を行った。交渉の席には阿部慎之助監督(44)も直接出馬し、誠意と熱意を丁寧に伝えた。条件面では4年総額8億円以上、背番号も「11」を提示したとみられる。吉村編成本部長は「阿部監督とともに山崎福也選手と面会し、交渉の場を持ちました。巨人軍として伝えるべきことを伝え、最大限の誠意を示し、良い話し合いの場を持つことができたと思います」と話した。

4年ぶりのリーグ優勝、日本一奪回に向けて、先発ローテの強化、補強は急務となっている。先発投手陣で今季、規定投球回に到達したのは戸郷と山崎伊の2投手のみ。ともに2ケタ勝利を挙げるも、全体的な底上げには至らなかった。特に先発左腕は手薄で、グリフィンの6勝が最高だった。

今季11勝5敗、防御率3・25で、チームのリーグ3連覇に大きく貢献した左腕を巡っては、DeNA、ヤクルト、ソフトバンク、日本ハムにオリックスも含めた複数球団による争奪戦が繰り広げられている。年俸ランクは補償不要なCランク。またDH制ではないセ・リーグでは山崎福の非凡な打撃センスも生かせる。巨人はここ2年のFA交渉で不発が続き、若手育成との両輪を目指すも、2年連続Bクラスと厳しい現実を突きつけられた。勝つための必須戦力として、最大限の誠意と熱意を示した。

 

◆山崎福と各球団の交渉 ヤクルトは交渉解禁日となった16日に愛媛・松山で秋季キャンプ中だった高津監督が帰京して交渉。日大三、明大と神宮に縁がある左腕に「狭い神宮球場でたくさんゴロで打ち取ってくれるイメージ」とラブコールを送った。DeNAは交渉は非公表だが、秋季トレーニングに参加中だった三浦監督も同席し、4年総額8億円以上をさらに上積みした可能性がある。

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