日体大(首都大学)は優勝した17年以来の決勝進出をかけて慶大(東京6大学)と対戦したが、ソフトバンクドラフト3位の慶大・広瀬隆太外野手(4年=慶応)に1試合2発を浴びて力尽きた。

先制したのは日体大だった。6回表、1死二塁から本間巧真外野手(4年=東海大相模)の中越え適時二塁打で二塁走者が生還、1点先制した。しかしその裏、先発で来年ドラフト候補に挙がる最速153キロ右腕・寺西成騎投手(3年=星稜)が2死一、二塁から広瀬に投じたフォークがわずかに内に入り、逆転の左越え3ランを浴びた。6回3安打3失点の寺西は「慶大相手に今の力は出せたと思う。シンプルに力不足。1球で仕留める力はさすが。これがプロに行くレベル。これを抑えないとこういう舞台には立てないんだと思った」と脱帽した。

高校3年春に右肩の関節唇を手術。長いリハビリを経て、昨年秋から少しずつ投げ始め、今春リーグ戦デビュー。秋はチームのエースに成長したが、全国の頂点まであと1歩及ばず。「ここまで来られたのを自信にして、すべてにおいて1日1日の練習を今以上取り組み、こういうチームを抑える力を1年かけてつけたい」と声を振り絞った。この悔しさは、来年、必ず同じ舞台で晴らす。その表情には、敗戦にも気迫がみなぎっていた。

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