働きやすい環境、つくります! 来季の新選手会長に内定している阪神中野拓夢内野手(27)が22日、一足早く所信表明した。

神戸市内で「タイガース杯ゴルフ」に参加し、見事に優勝。壇上スピーチで来季のセ・リーグ連覇を力強く宣言した。今季ベンチを盛り上げ続けた原口、糸原の姿も参考に、プロ4年目は先頭でナインを引っ張り抜く。

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セ・リーグ、そして日本シリーズ連覇へ、新リーダー中野が高らかに宣言した。「後輩が活躍できるような環境を作れればいいかなと思っています」。すでに内定している新選手会長として「働きやすい環境作り」を大目標に掲げた。

自身も先輩たちに環境を整えてもらった。「原口さんや糸原さん、その辺の年代の方が、非常にやりやすい空気を作ってくれてるおかげで、自分たちも伸び伸びできます」。チームには森下ら若い選手が多い。年下の選手でも思い切りプレーできるような雰囲気づくりが、チーム力アップにもつながる。

3年間にわたって選手会長を務めた近本から次代を託された。アマ時代にキャプテン経験はあるが、選手会長という役職は初めて。球団との交渉事なども任される。「なんとか自分がいい形で(次へ)つなげたいなと思ってます」。近本ら先輩勢からアドバイスをもらいながら、チームのために身を粉にする覚悟だ。

この日はコロナ禍で中断していたタイガース杯ゴルフが4年ぶりに開催された。中野はグロス103、ハンディ32・4、ネット70・6で優勝を果たした。壇上スピーチでは「来年、選手会長になります。チームが連覇できるように精いっぱい頑張っていきます!」と堂々と宣言した。

チームを引っ張る立場は自覚しているが、過剰に意識はしない。「優勝した後の会長なのでプレッシャーというか、見られる部分も多いと思いますけど、自分なりにやれることをしっかりとやっていければ。自分らしくやろうかなと思ってます」。

遊撃から二塁にコンバートされた今季は全試合フルイニング出場を達成し、最多安打のタイトルとゴールデングラブ賞を獲得した。新シーズンへ「今年以上の数字を残せれば」と“自分超え”を目標にする。

オフは今季の反省に尽力した上で、来季に向けた課題を洗い出す。「もう1回、一から鍛え直していきたい」。個人を高めながら若虎たちにも目を配り、2年連続の日本一へ、若き猛虎軍団の先頭に立つ。【高垣誠】