出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する現役ドラフトが8日、行われた。

制度の実現を求めてきた日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長は「今回も魅力ある選手が出ていた」と結果を好意的に受け止めた。ドラフト1位が3人いたこといは「普通だとドラフト1位で入った選手は長く、入った球団にいる、というのはある。他球団に出してあげた方がいいものが出せる、という判断があってのリスト入りで、環境を変えてあげられればという(球団の)気持ちが出ているのかなと思う」と話した。

他球団から評価される選手を出した方が、指名順がより早くなる可能性が高まる。その点については「制度としていい方向にいっていると思う。いい選手を取るためには、いい選手を出さないといけない。他球団にとって魅力的ではない選手をリストで出せば、結果的に上位で取れない。今年、1年目で(現役ドラフト移籍組で)活躍した選手が出たので、早めに取りたい、という(球団の)気持ちがあるのかなと思う」と分析した。

ただ、選手会として「根本的には球団側が選ぶのではなく(出場試合数や年齢などの条件で)自動的にリストアップされてほしい。それもやってみないと(機能するか)分からないけど」と、指名対象選手の選び方には異見がある。

また、今年も2巡目指名は行われなかった。その点については「リストを見ていないので分からないけど、去年、現役ドラフトが終わった後にトレードがあった。この影響があったのかもしれない。2人以上、リストに挙がっているので、リストに出ている選手はトレード対象として考える球団もあるかもしれない。トレード対象として受け取ってトレードがあったかもしれない」と推測した。

【現役ドラフト】詳細まとめ