輝も木浪も森下もレギュラーは白紙よ! 阪神岡田彰布監督(66)が24日、大阪市内で「関西プレスクラブ 新年会員交流会」のトークショーにゲスト出演し、今季のポジション争いをあおった。佐藤輝明内野手(24)の三塁や木浪聖也内野手(29)の遊撃、森下翔太外野手(23)が就いた右翼、左翼について「分からんよ」と定位置を確約せず。球団初のセ・リーグ連覇へ、熾烈(しれつ)な身内バトルを予告した。

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38年ぶりに日本一をつかんだ主力メンバーに、岡田監督はレギュラーを確約しなかった。「分からんよ」と言ったのは4つのポジション。右翼、左翼、遊撃、三塁。「特に外野はなあ、分からんよ。はっきり言うて」「三遊間は分からへんよ。木浪でもな」。“恐怖の8番”として大活躍した木浪にも容赦なし。安泰は現時点で、一塁大山、二塁中野、中堅近本だけというシビアな方針を明かした。

球団記録の新人から3年連続20発を放つ佐藤輝にも定位置を保証しなかった。自らの力で再び定位置をつかむしかない。三塁争いには昨秋キャンプから本格的に練習を始めた小野寺も加わる。「もう打つ方はええわ。守れって言わな(笑い)。まずしっかり守ることやで」。岡田監督が改善を求めるのは、チーム最多の20失策を犯した守備面だ。春季キャンプ中の特守についても「一番せなあかんやろな」ときっぱり言った。

「特守とかやってたら下半身がもっとな、どっしりとなってくるんよ。守りと打つ方を分けて考えるからあかんねん」。守備を鍛えることが、打撃向上にもつながる。厳しい言葉を並べるのも、もっと大きな数字を期待するからだ。「持ってるもんから言ったら、もうちょっとええ成績は残せると思うからな。あの数字やったら他のもんでも残せるで、はっきり言うて」。現状に満足していては成長も止まる。個々の慢心でリーグ連覇も危うくなる。身内バトルの活性化でまったりした空気を排除し、チーム内の引き締める意図が見え隠れする。

ルーキーながら強心臓ぶりで日本一に貢献した外野の森下も同じだ。「インパクトは去年、ものすごくあったけど、レギュラーポジションを取ったという成績でもないしな。はっきり言うて」。ライバルの前川、井上らの若虎も目をぎらつかせる。来日2年目を迎えるノイジーの立場も昨年とは異なる。「そら全然違う違う。バット寝かせてくるか、立たせてくるか」。昨季の反省を生かした順応を期待した。岡田監督が鳴らした熾烈(しれつ)なポジション争いのゴング。3月29日の開幕巨人戦(東京ドーム)のスタメンをかけ、キャンプ初日から熱い闘いが幕を開ける。【磯綾乃】

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