侍ジャパンが臨む「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 欧州代表戦(3月6、7日=京セラドーム大阪)」の選手28人が14日、発表され、昨季日本一の阪神からは森下翔太外野手(23)と中野拓夢内野手(27)が選ばれた。森下は練習中の新バットを継続使用し、持ち味の勝負強さを発揮することを誓った。

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阪神森下翔太外野手(23)が開幕前のガチンコ勝負で、新たな相棒の手応えを確かめる。若手主体の編成となった昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップに続く、トップチーム2度目の代表入り。同大会では打率4割5分5厘で優勝に貢献。井端監督からはここぞの勝負強さを評価された。

「経験することが一番プラス。シーズンが始まる前に1回真剣勝負をできる環境がある。そこで結果を残して、いい勢いをつけて臨みたい」

開幕約3週間前の決戦。阪神と同じ背番号1を背負い、虎のスタートダッシュへ最大限に活用するつもりだ。

今季から使う「こん棒型」の新バット。メジャー最多4256安打のピート・ローズが使っていた、極小グリップエンドで湾曲の少ないモデルだ。同戦でも「同じバットで今のところはいくと思う。シーズン中は変わるかもしれませんが」と試運転させる予定だ。キャンプ中、打撃を見た岡田監督は「あんまりマッチしてないと思うけどな、あの打ち方と、あのバットはな」と不安の声も漏らしていた。この日も打撃を見届け「まだ(打球が)上がらへんやろ」と語っていた。国際舞台で、指揮官を安心させる一打を狙う。

今年11月には2連覇を目指すプレミア12も開催される。年齢制限のない同大会でのメンバー入りは1つのモチベーションだ。

「1回ここ(強化試合)で選ばれて、またシーズンで結果を残したら選考の対象になってくると思う。選ばれるように頑張るわけじゃないけど、最終的に結果を残して選ばれたら」

まずは目の前の打席に集中。今季を戦い抜き、その先に大舞台を見据える。【波部俊之介】