今季からプロ野球2軍ウエスタン・リーグに参入するくふうハヤテは、今日17日、ちゅ~るスタジアム清水(清水庵原)でキャンプ第5クールをスタートさせる。第4クールではシート打撃や守備の連係確認など、より実戦に近いメニューを消化。赤堀元之監督(53)は「まだまだ。これから」と、23日に本拠地で行われるオープン戦(対オイシックス新潟)に向けて、急ピッチで調整する選手に期待した。

そんなキャンプで、ひときわ目立つ選手がいる。159センチの瀬井裕紀内野手(24)だ。派手さはないが堅実な守備と、50メートル6秒0の走塁技術を駆使する背番号2は「守りと足には自信があります。課題はパワー負けしない打撃」。打撃アドバイザーを務める内田順三氏(76=三島市出身)からは「強く、遠くに」とアドバイスを受け、週4日の筋力トレーニングで肉体改造にも励んでいる。

大学卒業後、2年間は独立リーグでプレー。2022年のKD堺時代には首位打者(3割7分9厘)と盗塁王(37個)を獲得。2年合計(103試合)の出塁率は4割7分を超えた。特筆すべきは1試合平均1・2個を記録した四球。今キャンプ(13日)のシート打撃でも全3打席で四球を選び、くせ者ぶりをアピール。小兵なだけでなく選球眼の良さも目を引いた。

3月15日の開幕戦を皮切りに今季139試合(ホーム72試合)を戦い抜く中、熾烈(しれつ)な二塁のポジション争いに臨む瀬井は「思いっきりが重要。走攻守で、失敗を恐れずガンガンいきたい」と意気込んだ。【山口昌久】

◆瀬井裕紀(せい・ひろき)1999年(平11)6月9日、福岡県生まれ。西日本短大付高-福岡大-KD堺-KAL火の国。右投げ左打ち。背番号「2」。家族は両親、妹。159センチ、60キロ。血液型A。