通算525本塁打を誇る元プロ野球選手の清原和博氏(56)が20日、埼玉・さいたま市内で「野球から学んだ奉仕の心」と題した講演を行い、野球人生を通じて学んだことや、今後の活動への意欲を語った。今回の講演会は、地元ロータリークラブの依頼で実現した。

現在、野球教室などでジュニア世代を指導する清原氏は、自身の小学時代を振り返り「センター返しを徹底的に意識するよう指導を受けました。ただ、こう打てと命じられるのではなく、どうやったらセンターへ打てるか自分で考えるよう言われた。この基本はプロでも変わりませんでした。私は右方向にも打てるといわれましたが、意識したのは常にセンター返しでした」と振り返っていた。

また、サヨナラ安打、サヨナラ本塁打ともに史上最多という勝負強さに触れ「ここという場面になると、アドレナリンが出て、いつもは打てないコースが打てた。この記録は自分でも誇らしいと思っています」と語った。

自身の今後については、「精神疾患との闘いは続いており、同じ悩みを持つ方々の力になりたいですね」。また、「少年野球の指導は引き続き、やっていきたい。指導は細かいことではなく、その子に合ったワンポイントをアドバイスしたい。いろいろな活動をするためにも、健康に気をつけて過ごしたい」と、前向きに話していた。

そのほか、高校時代の思い出や、ドラフト、FA移籍の話を披露し、会場は盛り上がった。講演会の司会進行は、日刊スポーツ特別編集委員の飯島智則(54)が務めた。