阪神が、4年ぶりのオープン戦連敗発進となった。井上広大外野手(22)、野口恭佑外野手(23)らがスタメンに並んだヤクルト戦(浦添)は、9イニング終えてのオープン戦では95年3月28日オリックス戦(神戸)以来、29年ぶりの1安打完封負け。岡田彰布監督(66)はアピール不足の若虎に苦言を呈した。

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岡田監督が歯がゆさをにじませた。オープン戦2戦目となったヤクルト戦は1安打完封負け。そんなチームの結果より気になったのは、若虎のアピール不足だ。「だってもうあと1試合やからなあ。今(野手が)22人もおるんやから、4人も5人も下にいかなあかんやろ。それはみんな分かってると思うからな」。沖縄での実戦は25日中日戦(北谷)がラストゲーム。1、2軍の分岐点はもう目の前に迫っているのだ。

日本一に輝いた昨季の主力をベンチスタートにし、途中出場が多かった若手をスタメンに並べた。両翼争い中の野口が5番左翼、井上が6番右翼で先発。しかし、ともに2打数無安打と音なし。ここまでの実戦で目に見える結果は残せなかった。

指揮官は「今日なんかええチャンスやったけど、そのへんやわなあ」と指摘。25日中日戦は近本、大山、佐藤輝ら主力を先発に戻す予定。もらったチャンスをつかみきれなかった若手へ、現実を突きつけた。

野口も井上も、今キャンプでは新戦力として期待を受けてきた。左翼と右翼のレギュラーは白紙スタート。序盤のフリー打撃では互いに長打力を見せ、自らの手で定位置をつかむ可能性を示した。「1軍と2軍で両方とも試合あるからな、(3月)2日から。そら別れなあかんやん。だいたいそないして何人かは(2軍に)行かなあかんわけやからな。それはみんな分かっとると思うけどな」。このままなら、帰阪後は2軍戦から再び結果を残して好機をうかがうしかない。

チームはオープン戦2連敗発進。9イニングの1安打完封負けは、95年3月28日オリックス戦(神戸)以来、29年ぶりだった。残された沖縄の1軍戦はあと1試合。南国に漂うモヤモヤを若虎に吹き飛ばしてほしい。【磯綾乃】

▼阪神が1安打で0-1敗戦。オープン戦では95年3月28日オリックス戦(神戸)以来、29年ぶり。星野-長谷川-牧野-平井とつながれて8回久慈の左安のみに抑えられた。

▼オープン戦連敗発進は、19年●●●●●△●以来、5年ぶり。この年は5勝11敗1分けの11位でオープン戦を終えた。