若手&主力&助っ人が融合したDeNAの「24年打線」が大暴れした。3回、打順の狙いが詰まったような攻撃を披露した。
口火を切ったのはオープン戦不動の1番・ドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)。打席内での慌ただしいような所作も好調の表れかもしれない。自主トレをともにした師匠イチロー氏のように右手でバットを立て、左手はヘルメットを触って“見えを切る”ような独特のルーティンで体を整える。高め直球を流し、11試合連続安打となる左前打とした。
度会が「動」なら「静」の男が続く。出場5試合連続2番のオースティンが力感を感じさせないコンパクトなスイングで右翼越えの二塁打。二、三塁とつなぎ、佐野の三ゴロで追加点を奪った。三浦監督は「1、2番がハマってくれれば、いい攻撃ができる。(度会は)日に日に打席での動きが激しくなってきた。歌舞伎役者かなと思うしぐさもありますしね」と1、2番コンビにご満悦だった。
1死三塁からは体調不良の牧の代役4番・ドラフト4位の石上泰輝内野手(22=東洋大)が中犠飛で役割を果たし、続く宮崎が初回の3ランに続き、右翼へ2打席連続アーチを決めた。打線ががっちりかみ合い、13得点の快勝。宮崎は「頼もしいなと。ルーキーからこんなに打ったりできなかったのを自分は思い出す」と回想した。
6回にもオースティンが左翼席へ確信の2号3ランを放つなど、集中打を浴びせて一挙7得点。開幕センター候補の梶原も2安打、途中出場の林は8回に粘って14球目で内野安打と若手も存在感を示した。オープン戦で12球団トップの15盗塁と課題の走塁面でも改善傾向で、4番の牧が不在でも攻撃力はリーグ屈指。「(打順は)決まってない」としながらも「ハマりつつある」と指揮官。開幕まで約2週間。超強力打線の輪郭と破壊力があらわになってきた。【小早川宗一郎】
<DeNA予想スタメン>
1(右)度会
2(一)オースティン
3(左)佐野
4(二)牧
5(三)宮崎
6(中)梶原or関根
7(捕)山本
8(遊)石上or林