アキ、見ててくれ! 阪神岩崎優投手(33)が盟友の勇姿を力に、ラスト5試合を駆け抜ける。同学年で親交の深い秋山拓巳投手(33)が24日、引退試合となったウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に登板。現地に駆けつけ、胴上げにも参加した。チームは23日の首位巨人との大一番に敗れて2ゲーム差に開く崖っぷちに立たされたが、逆転Vは諦めない。秋山の花道を飾る連覇を目指し、最後まで腕を振り続ける。
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涙を浮かべる秋山を、岩崎は笑顔でたたえた。休日だったが、ラスト登板を見届けるため鳴尾浜に駆けつけ、胴上げにも参加。固く抱擁し、ねぎらうように肩をたたいた。入団から11年、阪神でともに過ごした同い年。「91年会」を開くなど絆を深めてきた。焼きつけた盟友の最後の勇姿は、自身の覚悟にも変わった。
「いつかは絶対そういうときが来る。後悔がないように一登板一登板やっていきたいと改めて思います」
引退登板はネット裏から観戦。互いに切磋琢磨(せっさたくま)した若手時代、投手の投球データなどを記録していた場所だった。
「懐かしいなと思って。秋山の投球を昔、チャート(記録)してたなとか思い出しました」
秋山はそのマウンドでリチャードに136キロ直球を被弾。カウント2-2からの直球勝負だった。登板後の2人の会話で、秋山は「あそこは真っすぐじゃなかったよ」と変化球を選択すべきだったかなとポツリ。だが岩崎は「真っすぐや」とキッパリ答えた。
「ストレートにこだわりを持ってずっとやっていたと思うので。持ち前の真っすぐで正解だったんじゃないかなと思います」
狙ったのは持ち味のアウトロー。結果ではなく、貫いた信念に拍手を送った。
力をもらい、ラスト5試合に臨む。前日23日に首位巨人との大一番に敗れ、残り5試合で2ゲーム差。逆転優勝はかなり厳しい状況だが、諦めるつもりはない。次戦の27日広島戦まで3日間空くが、仲間のリリーフ陣からも戦闘態勢も感じ取っていた。
「みんなすぐ投げたいみたいな感じだと思います。やることは変わらない。良い状態で4連戦に臨めるようにしたいと思います」
15日の引退会見で「優勝旅行に連れていって」と願った友に、球団初の連覇を送りたい。勝利の方程式の核を担い、リーグ2位タイの58試合に登板。最高の結末を信じ、シーズンを駆け抜ける。【波部俊之介】



