青木コールが鳴り響く中、広島新井貴浩監督(47)は神宮を後にした。引退試合で緑色に染まる敵地で引き立て役に回った。ヤクルトにとって特別な試合は、広島にとっても負けられない一戦だった。だが、先発床田が今季最短2回5失点で降板。打線は9回までに2点差とするも、追いつく力まではなかった。4連敗で逆転CSの可能性が消滅し、4位が確定。9月を首位で迎えたチームがBクラスでシーズンを終えるのは、プロ野球史上初という不名誉な記録となった。

新井監督は「あと2試合あるので。全部終わってから振り返りたい。今日もたくさん応援に来ていただいている。残り2試合、いい試合をお見せできるように頑張りたい」と悔しさはのみ込んだ。

シーズン終盤までは、広島がセ・リーグのペナントレースの主役だった。前半戦のチーム防御率2・16を誇った投手陣を中心に、守り勝つ野球を徹底。後半戦に入っても安定した戦いを続け、8月1日に首位に浮上。同29日に一時は2位となるも、同31日に首位に返り咲き9月戦線を迎えた。

勝負の9月に、チームは一気に崩れた。シーズン通して課題だった得点力不足は変わらず。8月まで踏ん張っていた投手陣が崩れる試合が増えても、援護できなかった。この日も床田が1回に先制を許すと、2回は2死から投手高橋、青木の連打から4失点。9月以降のチーム防御率は4・30まで悪化した。打線に5点差を跳ね返す力もなかった。

静かに、そしてあっけなく新井広島の2年目の戦いが終わった。首位から陥落した9月5日以降、4勝20敗の大失速。シーズンの負け越しも決まった。来季へ向け、脇役に甘んじたこの悔しさを忘れてはいけない。【前原淳】

▽広島床田(今季最短2回5失点で9敗目)「結果がすべてなので、それだけです。実力不足。また来年頑張ります」

▽広島秋山(2年ぶりBクラスに)「監督の起用に選手が応えられなかった。特に野手は投手を助けられた試合も少なかったし、最後まで投手に助けてもらいながらだった。やることはいっぱいあると思います」

【関連記事】広島ニュース一覧