阪神ドラフト3位木下里都投手(24=KMGホールディングス)が衝撃デビューを飾った。練習試合・DeNA戦(宜野座)の5回に5番手登板すると初球から155キロを連発。「予測不能な変化」という魔球ツーシームもさえ渡った。大学の先輩梅野と組んだ福岡大バッテリーで1回1安打無失点。鉄壁を誇る虎のブルペンに割って入るべく堂々のデビュー戦でアピールに成功した。
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ルーキーの1球目に宜野座が沸いた。これまで経験したことのない観客数にも、木下は臆することはなかった。「都市対抗よりも人がいました」。注目度も高い実戦デビュー戦。緊張感を感じながらもサインにうなずき、投げ込んだ初球。直球の球速は、球場表示で155キロを計測した。
「よく腕が振れたなという感覚はありました。緊張はもちろんしたんですけど、いい緊張感の中でしっかりやれたかなと」
その後も150キロ超えを連発。1死一塁で対戦した東妻は2球で追い込み、最後は内角へ鋭く落ちる144キロツーシームで空振り三振に仕留めた。自身でも予測不能な変化をするという「魔球」。以前のブルペンでは藤川監督もその変化に驚いた決め球だった。1安打を許したが、持ち味を出し切った17球。堂々の1回無失点デビューだ。
「ホッとしました。プロに入って初めての試合だったので。楽しかったです」
プロ仕様の投球も試すことができた。ピッチクロックが導入されている社会人時代と違う「間の使い方」が課題だった。走者を出したことで、結果的に課題とする「間の使い方」を試すことができた。「安藤コーチにも終わってからいい間の使い方だったと言われたので。しっかりやっていきたい」。
バッテリーを組んだのは福岡大の9学年先輩にあたる梅野だった。キャンプではブルペンでも積極的に受けてもらい助言を受けることも多い。「後輩として気にかけてくれる。たくさん話している分、梅野さんは自分をうまく使ってくれる」。この日は「ゾーン内で勝負する」ということを事前に話し合ってマウンドへ。課題通りの投球に、登板後は「良かったね」と声もかけられたと明かした。
ゲラや石井を始め、右腕だけでも層の厚い虎のブルペン陣。即戦力右腕が上々のデビューで存在感を示した。高いハードルを飛び越えて一気に開幕1軍へ。ここから快投を重ねていく。【波部俊之介】
▽阪神梅野(木下とバッテリーを組み)「本当、球が強いなと思った。ゾーンの中に強い球をどんどん放るというところはできていた。落ち着いて、表情もどっしり自信のある感じ。受けている自分からしても頼もしい感じでした」
▽巨人真田スコアラー(木下について)「ボールも強いし、コントロールもかなり良くてまとまっていた。ツーシームは少し沈みながら食い込んでいく。右バッターは非常に嫌な球になるんじゃないですかね」



