今年は強い。日本ハム新庄剛志監督(53)が就任4年目シーズンへの自信をみなぎらせた。ヤクルト戦(エスコンフィールド)に逆転勝利し、オープン戦は10勝3敗3分けの単独1位で終了。過去3年間で競争意識を持たせて成長させてきた選手たちは、誰がスタメンで出ても変わらない高レベルなチーム力を発揮する集団に変貌した。確かな手応えを持って28日から日本一への大航海へ出港する。
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新庄監督の試合後の第一声は、笑顔で「よろちくび~」だった。勝利でオープン戦を締めくくり、感心しながら言った。「強いねぇ。逆転されても『どっちみち同点に追いついて逆転するんだろうな』って」。この日も8回に逆転を許したが、その裏に再逆転した。「誰もが分かるでしょ。強いもん。こんなにレギュラー争いが激しいチームって他に見当たります?」と、笑みは絶えなかった。
投打で充実する選手層は「選手全員の競争意識」と強調した。過去3年間で実績が少なかった選手たちに経験を積ませた。虚を突くような采配から野球も学ばせた。調子を見極めて起用し、結果を出させて自信も植え付けた。そして、チャンスは一瞬でつかむものだと言い続けた。その中で自然と生まれた競争意識が、どんどん成長を促して「選手がすごすぎて」と指揮官に言わせるまでになった。
だから誰が出ても、強い。開幕1番候補だった水谷が22日に左脇腹の違和感を訴えたため、開幕は間に合わない見通しとなった。「でも、代わりに今日も活躍したメンバーがたくさんいる」。1番に入った五十幡が2安打1打点と存在感を示した。途中出場の吉田や矢沢、決勝3ランの石井に若林らも結果を出した。開幕メンバーは「まだまだ」とギリギリまで熟考するほど、いい意味で悩ましい状況だ。
さらに“新戦力”の台頭も手応えを感じる一因だ。中継ぎの松岡は初の開幕1軍入りが濃厚だ。春季キャンプから猛アピールを続けて3月に育成から支配下昇格を果たした右腕に、指揮官も「こういう選手は心から大事にしたい。松岡君が活躍することによって、2軍にいる選手たちも『俺たちもチャンスがある』ってわかると思う」と長いシーズンを見据えてチーム全体への刺激策も忘れない。
さあ準備は万全だ。他球団もしっかり研究して臨んでくるだろうが、新庄監督は「そこを覆すのが僕じゃないですか。もう、よかろうもん」。自信を持って、優勝しか目指さないシーズンへ向かう。【木下大輔】



