阪神森下翔太外野手(24)が首位攻防戦の勝ち越しに貢献した。同点に追い付いた直後の6回に6試合ぶりとなるタイムリー。これが決勝打になり、リーグ単独トップ6度目の勝利打点。4回には坂倉の右翼へ大飛球をフェンスに激突しながら捕球して、攻守で活躍が光った。チームは2位広島に1・5ゲーム差をつけた。3番打者の不振脱出は心強い。さあ、首位固めだ。

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二塁ベース上で、森下は右腕を突き出した。同点に追いついた直後の6回1死二塁。広島先発玉村の2球目134キロスライダーを見逃さなかった。はじき返した打球はレフト前へ。二走中野がヘッドスライディングで勝ち越しの2点目をもぎ取ると、スタンドからの歓声は最高潮に達した。

「(中野)拓夢さんがいい形で回してくれた。高めのゾーンを打った方が確率が高いかなと思った。積極的にいきました」。直前に中野が同点に追い付く働きを見せていた。「チームを勝たせるためのいい場面で回ってくる。(中野は)ワンヒットで帰ってきてくれる安心感もある」。周囲の期待に、持ち前の勝負強さで応えた。

森下にとっては中日戦(甲子園)で初回に先制中前適時打を放った10日以来、6試合28打席ぶりのタイムリー。同学年で先発した伊原の3勝目も呼び込んだ。「毎回いい投球をしてくれている中で自分が援護できていない部分が多かった。なんとか陵人が代わったタイミングで打って勝利をあげられたらと思っていたので、すごくいい結果になって良かった」。バットだけでなく守備でも左腕をサポート。先制の1点を許した直後の4回2死三塁。坂倉の右翼への大飛球を背走。フェンスに激突しながら好捕した。ベンチ前でグラブを合わせ同学年投打コンビの絆をのぞかせた。

リーグ単独トップに躍り出る6度目の勝利打点になった。オフの自主トレでともに汗を流し、グラウンドでしのぎを削る中日上林も森下の成長に目を細める。「翔太は技術に自信を持っている。元々メンタル的な部分では物おじしないし、いい意味で抜けている。タイミングを含めて、胸椎の回旋とかができている分がいいと思います」を評した。

3割4分を超えていた打率も不振に陥り、いまは3割6厘。トンネルを抜けたかと問われると即答した。「いや、まだじゃないですか。自分のやるべきこと、まだまだできることはいっぱいある」。クリーンアップをけん引する24歳が輝きを増すのはこれからだ。【伊東大介】

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