東京6大学野球リーグに所属する慶大・常松広太郎外野手(4年=慶応湘南藤沢)が就職最難関と言われる米金融業界大手「ゴールドマン・サックス」の内定を断り、米大リーグのカブス挑戦を決めたことが6日、関係者の取材で分かった。
先月末に同球団からマイナー契約のオファーをもらい気持ちが揺れていた。内定先との面談の場をもらい、「体が動くうちにチャレンジしたい」思いを伝えてカブス挑戦に踏み切った。
慶大の4番を務める右の強打者。4年春は主に3番起用されて打率2割8分1厘、3本塁打、10打点。今秋は出場12試合いずれも4番として打率2割7分9厘、1本塁打、8打点の成績を残した。リーグ通算4本塁打の持ち味のパワーとともに、豪快なスイングが生む非凡な打球速度がカブス担当スカウトの目に留まった。
常松は日刊スポーツの取材に「カブス側には『積極的に検討します』と伝えていました。ゴールドマン・サックスにも大変お世話になっているので、みんなが納得する形で決めたい」と話していた。就職最難関の金融大手を取るか、海を渡って憧れのプロ野球選手の道を選ぶか-。究極の選択の末に後者を取った。
◆常松広太郎(つねまつ・こうたろう)2003年(平15)10月27日生まれ、米ニューヨーク州ライ市出身。小1から野球を始め、小4から小6までは商社マンの父の仕事の影響で米ニューヨーク州に在住した。慶応湘南藤沢中等部と高等部を経て、慶大では3年春にリーグ戦メンバー入り。目標とする選手はロナルド・アクーニャ(ブレーブス)、好きな有名人はゴールドマン・サックスのジョン・ジョイス。TOEICは990点満点。大事にしている言葉は「粗にして野だが卑ではない」。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。
◆NPBを経由せずにメジャーリーグに挑戦した東京6大学出身者 カブス傘下の加藤貴昭(慶大)や3年間フィリーズ1Aでプレーした元西武のG・G・佐藤(法大)らがいる。インディアンス(現ガーディアンズ)と03年にマイナー契約を結んだ多田野数人(立大)は昇格を果たし、中継ぎとしてMLB通算15試合1勝1敗の成績を収めた。
◆シカゴ・カブス 1871年、シカゴ・ホワイトストッキングスとして誕生。創設以来本拠地を移転していない最も長いチーム。本拠地のリグリー・フィールドは現在の全30球団の中でレッドソックスに次ぐ2番目に古い球場である。1907年にワールドシリーズを初制覇。翌年には連覇したが、3度目の制覇に2016年まで108年間遠ざかっていた。ナショナルリーグ優勝は通算17度。日本人選手は福留孝介、和田毅、川崎宗則、上原浩治らがかつて所属し、今季は今永昇太と鈴木誠也がプレーした。



